ZOHOLICSとは
ZOHOLICS は、Zoho社が主催するZohoの大規模イベントです。Zohoサービスの最新情報や、活用事例、DXの取り組みなどZohoに関する様々な情報にふれることができます。
3年ぶりのリアル開催
ZOHOLICSは今年で14回目を迎えますが、2020年、2021年は新型コロナウイルスの影響でオンライン開催が続いていました。
今年は3年ぶりの東京会場のリアルとオンラインのハイブリット開催になりました。
わたしたちONiWAメンバーは、東京会場にてパートナーブース出展させていただきました。
以下参加したセッションを簡単に紹介させていただきます。
ZOHOLICS Japan 2022 開催概要
日時:2022年10月21日(金)10:00~17:00
会場:東京会場(ベルサール東京日本橋)/オンライン
定員:500名
参加セッション
開会・基調講演
Zoho Japan 代表取締役社長マニカンダン・タンガラジ氏の挨拶でZOHOLICSがスタートしました。
続いて大山副社長の挨拶、ジュリダー・ベンブ氏の基調講演と続きます。
基調講演の中で面白かった点として、「レッドチーム」の存在がありました。レッドチームとは、Zohoサービスのセキュリティの穴や脆弱性を常に探す仕事をしているチームのことです。
このレッドチームのおかげで、Zohoのセキュリティは高いレベルを維持出来ているのですね。
Zoho CRM 先駆者から学ぶセールスイネーブルメント
本日、このセッションも含めてよく耳にした言葉が「セールスイネーブルメント」でした。営業力を高めるための施策ということですが、属人化しがちな営業活動を、数値化や仕組み化をすることで、組織全体での営業力を高めるための取り組みという意味です。
- ノウハウの共有、ドキュメント化
- 営業資料の共有化
- トレーニングプログラムの統一、共有
などZohoはそのために様々なアプローチで活用できます。
また、Zohoは常にアップデートを行っており、今年では423のアップデートがありました。
その中でいくつか紹介すると
- かんばんビューの色分け
- 一覧ビューのタグの色分け
- カレンダーの色分け
- ウィザード機能(長い入力画面を複数ページに分けたり、入力条件やボタンのクリックにより入力項目を変更する)
- スクリプト機能
- 予想のリバンプ(GoogleAnalytics のフローのように、顧客の商談までの流れをフロー化する)
- 複数タブのレポート作成
- 複数組織へのアクセス
ちなみに、パートナーからの要望で機能の追加やアップデートがされるケースもあります。
セールスイネーブルメントの「落とし穴」から学ぶ、成果の出る営業組織の作り方
流行りに乗ってDXのシステムを入れたはいいけど、逆に仕事が増えてしまって失敗するケースがあります。
システムを入れたはいいけど、「組織としてどうなりたいか」を検討して組織内で統一しないと、社員がよくわからずに分析のためにデータを集めているといった仕事が増えてしまい、DXを進めたい派とよく分からない派に分かれてしまって噛み合わずに失敗してしまいます。
目標設定:組織としてどうなりたいか
現状の確認:誰がどういったフローで進めているのか、必要な情報は何でどこにあるか
ギャップの洗い出し:阻害要因はなにか
設計:情報ををどこからどのように連携するか
まずはここをまとめてみましょう。
営業成果を上げる組織づくりが重要であり、業務改善はそのための手段であることを忘れずに。
顧客のニーズをつかみ、ファンを生み出す。朝日酒造が取り組むマーケティングDXの核心。
「久保田」などでおなじみの日本酒酒造メーカー「朝日酒造」さまのZoho活用事例です。
■導入前の課題
ECサイト会員、メルマガ会員、イベント参加者などの管理をそれぞれの部署がExcelや紙で管理していて情報が活用出来ていなかった。
■Zohoを選んだ理由
・やりたいことが実現できそう。
・コストが安く、サポートがあったため。
■ZohoCRM Plusで行った施策
・Zoho CRM
ECサイトの受注データをインポートしてCRMでレポート分析
商品、顧客別の購入回数などを分析
・Zoho Campaign
レポート機能を使って配信メールの効果検証が出来るようになった。
よく読んでくれる人に電話をかけたり、未開封の人に自動で再送する仕組みを作った。
件名を対象にしたA/Bテストを行い、PDCAを回した。
・Zoho Analytics
CRMからデータをエクスポートする場合、一度に2,000件までなのでAnalyticsと同期させてレポート分析を行った。
Zoho Campaingsで配信したメールの未開封を絞り込んで別途郵送DMを出すこともある。
・Zoho Survey
イベント参加者のアンケートをレポート機能でグラフ化した。
以前はExcelで集計していたが、集計時間が短縮できた。
・Zoho Desk
ECサイトの問い合わせ管理。ステータス管理によって対応漏れを改善できた。
■感想
導入後の感想として興味深かったことは、「システムを入れたら全て問題を解決してくれると思っていたが、入れただけでは意味がなく、改善のシナリオを設計しておく必要がある」ということでした。システムは魔法の杖ではなく、どうやって使いこなすか、目的を明確にしてシステムでどう実現したいかの設計が重要です。
その上で、運用しながら改善していく必要があります。
Zoho 活用の現実を語らう特別企画!Zoho 活用のプロフェッショナル達が語る「DX推進の秘訣」
Zohoのパートナーとして有名な2社によるパネルディスカッションでした。
Q.社内からExcelをなくすには?
A.Excelで共有したい情報を決める、脱Excelは大変だが、脱却して良かったと思われる企業は多い。Excelと同様のレポートがCRMで作れるか確認が必要。
Q.攻めのDXはどうやって実現する?
良い顧客データベースを作る(優良顧客リストを言語化する)優良顧客とはどんな顧客か?顧客の定義を行う。
完璧にしてから運用するのではなく、とにかくやってみて検証を繰り返すことが近道。
CRMでまずやるべきことは「新規開拓」ではなく、「既存顧客」のアプローチ。リピート促進やリテンションマーケティングを大事にした方が売上につながりやすい。
Q.現場でツール活用を進めていく秘訣は?
A.チャットツールを利用しているが、チャットだけでは後で会話を追いづらい。ZohoDeskなどを活用してスレッド管理をすると漏れが少なくなる。
Q.Zohoだけですべてカバーできるか?
A.ZohoONEだと、「モノを扱わない」業種が向いている。生産管理などはZohoではカバーできない。無形のサービスなどはカバーしやすい。
会計・勤怠管理はZohoだと難しい。
雑談
各アプリの「設定項目」をすべて確認することが大事。すべて確認したら大体出来ることが把握できる。
まずは顧客のデータに近いところ(CRMなど)からやってみよう。
Zoho認定パートナーとして経験豊富なお二人の話は大変勉強になりました。
あれこれ悩む前に、まずはトライしてみること。トライしながら検証を繰り返して改善していくことが大事ですね。
全体の感想
3年ぶりのリアル開催ということで、オンラインだけでは味わえない充実感がありました。Zohoの進化や可能性を感じる1日でした。
実際にZohoのスタッフ様とも交流ができました。このサイト「はじめてのZoho」もご覧いただけているとの声をお聞きしたので、とても嬉しかったです。
Zohoスタッフの皆様、イベントの運営ありがとうございました。
最後に、
なんと、Zoho Japan 代表取締役社長のマニカンダン・タンガラジ氏と、弊社の代表稲葉と小野がお話させて頂きました。貴重な経験をありがとうございます。